積極的なPCR検査は真の新型コロナウイルス感染者を爆発的に増やします.
PCR検査を積極的にやってはいけない理由を説明します.
一般的な話から…
計算のために単純化します.方向はPCR検査を増やすことに意味があるという方向で考えます. 実際の感染者は10倍いると考えます.
もし全国民がPCR検査を受けたとします.
|
真の感染者 |
真の非感染者 |
計 |
PCR(+) |
80000 |
9990000 |
10070000 |
PCR(ー) |
20000 |
89910000 |
89930000 |
計 |
100000 |
99900000 |
100000000 |
すると,陽性的中率(検査が陽性の時に真の感染者である率)は0.8%となります.これは,80000÷10070000です.
結果,本当は新型コロナウイルス感染ではない,9990000の人が陽性と判断されて病院に殺到することになり,いわゆる“医療崩壊”です.2回感染しているというのも怪しいものですよね.もちろんこれの小規模なものは今も日本で起こっているということです.
これは現実的ではないということで,真の感染者の10倍(100万人)がPCR検査を受けたとします.
|
真の感染者 |
真の非感染者 |
計 |
PCR(+) |
80000 |
90000 |
170000 |
PCR(ー) |
20000 |
810000 |
830000 |
計 |
100000 |
900000 |
1000000 |
すると,陽性的中率(検査が陽性の時に真の感染者である率)は47%となります.これは,80000÷170000です.
結果,本当は新型コロナウイルス感染ではない,90000の人が陽性と判断されて病院に殺到することになます.これも“医療崩壊”に繋がりますよね.しかもこの90000人は新型コロナと同じ部屋で生活させられるかもしれません.
つまり,積極的なPCR検査は,真の新型コロナの感染を爆発的に増やします.
もしも我々医師が診断してからだと考えます.正診率,誤診率を50%と考えます.
つまり真の感染者の2倍(20万人)がPCR検査を受けたとします.
|
真の感染者 |
真の非感染者 |
計 |
PCR(+) |
80000 |
10000 |
90000 |
PCR(ー) |
20000 |
90000 |
110000 |
計 |
100000 |
100000 |
200000 |
すると,陽性的中率(検査が陽性の時に真の感染者である率)は89%となります.これは,80000÷90000です.
結果,本当は新型コロナウイルス感染ではない,10000の人が陽性と判断されて病院に収容されます.現実に近い数ではないでしょうか.現在この10000人は新型コロナと同じ部屋で生活させられています.
こんなことがなぜ起こるかというと,検査は正しいに違いないという神話によるものです.
もう一つの無駄なPCR検査が意味のない理由は,今日感染していなくても明日感染しているかもしれないからです.